社会保険労務士(社労士)試験において、労災保険法は「得点源」にすべき重要な科目です。科目特性としては、実務に直結する具体的な規定が多く、一度理解すると得点が安定しやすい傾向にあります。
効率的に攻略するためのポイントを整理しました。
1. 労災保険法の全体像を掴む
まずは「誰が」「どのような状況で」「何をもらえるのか」という基本構造を理解しましょう。
- 適用範囲: 原則として労働者を使用するすべての事業。
- 支給要件: 業務災害(業務遂行性・業務起因性)と通勤災害。
- 保険給付の種類: 療養、休業、障害、遺族など、状況に応じた給付体系。
2. 重点攻略ポイント
① 「業務災害」と「通勤災害」の認定基準
もっとも頻出する分野です。特に「通勤」の定義(合理的な経路および方法、逸脱・中断の例外など)は、過去問で繰り返し問われます。具体的な事例(ケーススタディ)をイメージしながら学習するのがコツです。
② 給付基礎日額の計算
「平均賃金」をベースにしますが、端数処理や最低保障額のルールが細かいです。計算問題として出ることもあるため、正確な定義を暗記しましょう。
③ スライド制と年齢階層別の限度額
年金給付などは、物価や賃金の変動に応じて金額が変わる「スライド制」が導入されています。数字が細かいため、深入りしすぎず、まずは仕組みを理解することに注力してください。
④ 社会復帰促進等事業
給付以外に、被災労働者の社会復帰を助けるための事業(特別支給金など)があります。ここは**「徴収法」**との繋がりも意識すると効率的です。
3. 効率的な学習スケジュール
| ステップ | 学習内容 | 意識すること |
| Step 1 | テキスト通読 | 全体の流れと「メリット制」などの概念を把握する |
| Step 2 | 過去問演習(一問一答) | 頻出の数字(3日、1年6ヶ月など)を徹底的に叩き込む |
| Step 3 | 徴収法との横断学習 | 労働保険料の納付の流れと一緒に整理する |
4. 攻略のヒント:数字の「ひっかけ」に注意
労災保険法は、以下のような細かい数字が狙われます。
- 待機期間: 休業補償給付は「3日間」の待機が必要。
- 時効: 療養・休業などは「2年」、障害・遺族などは「5年」。
- 不服申し立て: 労働者災害補償保険審査官への審査請求(60日以内)など。
💡 ワンポイントアドバイス 労災保険は雇用保険とあわせて「労働保険」として括られます。後半の「徴収法」で得点を稼ぐためにも、労災の基礎知識(賃金の定義など)を固めておくことが合格への近道です。
次は、特に受験生が混乱しやすい「通勤災害の逸脱・中断の例外(日用品の購入など)」について詳しく解説します。→関連記事

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