受験生がもっとも失点しやすく、かつ頻出の**「通勤の逸脱・中断」**について整理します。
ここをマスターすると、事例問題(ケーススタディ)で確実に1点をもぎ取れるようになります。
1. 原則:「逸脱・中断」をしたら、その後は「通勤」ではない
通勤の途中で、合理的な経路を外れたり(逸脱)、通勤とは関係ない行為をしたり(中断)すると、その時点だけでなく、その後の道中もすべて「通勤」とはみなされません。
2. 例外:日常生活上必要な「最小限度」の行為
ただし、厚生労働省令で定める**「日常生活上必要な行為」を最小限度**の間で行う場合は、特例があります。
この場合、「行為の間」は通勤ではありませんが、元のルートに戻った後は、再び「通勤」として認められます。
認められる具体的な行為(暗記必須)
以下の5つのパターンが試験に出ます。
- 日用品の購入(帰宅途中のスーパーでの買い物、コンビニでのタバコ購入など)
- 教育訓練(職業能力開発校での受講など)
- 選挙権の行使
- 病院での受診・治療
- 要介護状態にある親族の介護(継続的に行うもの)
注意ポイント!
- **「独身者が食堂で夕食をとる」のはOKですが、「友人と居酒屋で酒を飲む」**のはアウトです。
- 行為を終えて**「合理的な経路に戻った後」**からが救済対象です。スーパーの中で転んでも労災にはなりません。
3. 比較表:逸脱・中断のパターン
| パターン | 定義 | 復帰後の扱い |
| 原則 | 映画館に行く、麻雀をする等 | 通勤に戻れない(以降、ずっと非該当) |
| 例外(特例) | スーパーで買い物、通院等 | 通勤に戻れる(経路復帰後は該当) |
| ささいな行為 | 公衆トイレ、コンビニで飲み物を買う | 中断とみなさない(行為中も通勤扱い) |
4. 攻略のツボ:キーワード「合理的」
試験問題では、**「合理的な経路および方法」**という言葉がよく使われます。
- 経路: いつも使う道。工事で迂回したり、共働き夫婦が子供を保育園に預けるために通る道も「合理的」と認められます。
- 方法: 鉄道、バス、徒歩、自家用車など。免許停止中に運転していた場合は「合理的」とは認められません。
ここまでの「通勤災害」の定義はクリアできそうですか?
次に労災保険で非常に重要な**「給付基礎日額」の計算ルールや、ボーナスが含まれるかどうかのひっかけ問題**について解説します。→関連記事

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