社労士試験の「一般常識(労一)」において、**次世代育成支援対策推進法(次世代法)と女性活躍推進法(女活法)**の比較は頻出事項です。
特に2025年〜2026年にかけての法改正(有効期限の延長や公表義務の拡大)により、両法の「共通点」と「相違点」を整理しておくことが合格への近道となります。
1. 比較まとめ表(社労士試験重要ポイント)
試験で問われやすい「義務の人数」「計画のプロセス」「認定マーク」を整理しました。
| 比較項目 | 次世代育成支援対策推進法 | 女性活躍推進法 |
| 主な目的 | 子育て支援・仕事と家庭の両立 | 女性の個性と能力の発揮 |
| 一般事業主行動計画 | 101人以上:策定・届出義務 100人以下:努力義務 | 101人以上:策定・届出義務 100人以下:努力義務 |
| プロセスの特徴 | ①現状把握・分析(義務) ②計画策定(数値目標は一部義務*) | ①状況把握・分析(4項目義務) ②計画策定(数値目標1つ以上) |
| 情報の公表・周知 | 外部への公表、労働者への周知(義務) | 外部への公表、労働者への周知(義務) |
| 実績の公表義務 | なし(認定狙いなら必要) | あり(101人以上は必須) |
| 認定マーク | くるみん・プラチナくるみん | えるぼし・プラチナえるぼし |
| 法律の期限 | 2035年(令和17年)3月31日まで | 2036年(令和18年)3月31日まで |
*次世代法も2025年4月より、101人以上の企業で「育休取得状況」「労働時間状況」の数値目標設定が義務化されます。
2. 試験対策:ここが狙われる!
① 一般事業主行動計画の「策定・届出」義務
両法とも現在は**「常時101人以上」**の事業主が義務となっています。以前は301人以上でしたが、現在は足並みが揃っています。「100人以下は努力義務」という数字は暗記必須です。
② プロセスの「公表」の違い
- 女活法: 「自社の女性活躍に関する情報」を一般に公表することが義務付けられています(101人以上)。項目は「採用した労働者に占める女性の割合」など。
- 次世代法: 策定した「行動計画」自体の公表・周知は義務ですが、実績データの公表までは(認定を受けない限り)法律上の強制ではありません。
③ 認定制度(マーク)の名称
- 次世代法 = くるみん(赤ちゃんを「くるむ」から)
- 女活法 = えるぼし(「L」= Lady, Labor, Leader)※どちらも「プラチナ」がつくと、行動計画の策定・届出が免除されるなどの特例があります。
④ 2026年施行の重要改正(法規の延長)
どちらの法律も「時限立法(期限がある法律)」です。少子化・ジェンダーギャップ対策がまだ必要であるため、約10年間の延長が決定しました。
- 次世代法:令和17年(2035年)まで
- 女活法:令和18年(2036年)まで(※1年ずれているので注意してください)
学習のヒント
この2つは「一般事業主行動計画」という名前が同じなので、問題文で入れ替えられて出題されます。
「子育ての話なら次世代法」「女性の採用や管理職登用の話なら女活法」とキーワードで仕分けましょう。
次は、**「くるみん」や「えるぼし」の細かい認定基準(男性の育休取得率など)について確認しますか?それとも、もう一つの重要法令である「育児・介護休業法」**との関連を整理しますか?
公表事項の比較
社労士試験において「公表事項」は、「何を」「誰が(何人以上の企業が)」公表するのかが最も狙われるポイントです。
特に2025年度・2026年度の改正により、次世代法と女活法の「公表の義務範囲」が大きく変化しています。以下の比較表で頭を整理しましょう。
情報公表の義務範囲(2026年4月時点)
| 比較項目 | 女性活躍推進法 (女活法) | 次世代育成支援対策推進法 (次世代法) |
| 公表すべき内容 | 実績データの公表 (女性管理職比率、賃金差異など) | 行動計画の内容の公表 (実績の公表は原則任意*) |
| 必須項目 (301人以上) | ①男女の賃金の差異 ②女性管理職比率 (NEW!) ③その他実績から2項目 | 行動計画の外部公表のみ |
| 必須項目 (101人以上) | ①男女の賃金の差異 (NEW!) ②女性管理職比率 (NEW!) ③その他実績から1項目 | 行動計画の外部公表のみ |
| 公表の場所 | 自社HP、または「女性の活躍推進企業データベース」 | 自社HP、または「両立支援のひろば」 |
注意点: > *2025年4月より、育児・介護休業法の改正に基づき、300人超の企業は「男性の育児休業取得率等」の公表が義務化されます。次世代法そのものの規定ではありませんが、セットで問われます。
試験に出る!改正・重要ポイント
1. 女性活躍推進法:公表項目の「格上げ」
2026年4月より、これまでは301人以上企業のみだった**「男女間賃金差異」の公表義務が、101人以上の企業にも拡大されます。また、「女性管理職比率」**も101人以上の企業で必須項目となります。
- 101人〜300人の企業: 「賃金差異」+「女性管理職比率」+「選択項目1つ」= 計3項目
- 301人以上の企業: 「賃金差異」+「女性管理職比率」+「選択項目から各区分1つずつ」= 計4項目
2. 次世代法:計画策定時の「数値目標」義務化
次世代法は「実績の公表」よりも「計画の作り方」に特徴があります。
2025年4月より、101人以上の企業は行動計画を立てる際、「男性の育休取得率」と「労働時間状況(残業代など)」について、必ず具体的な数値目標を設定しなければならなくなりました。
3. 公表のタイミング
- 女活法: おおむね年1回以上。事業年度終了後、速やかに(目安は3ヶ月以内)公表することが求められます。
覚え方のコツ
- 女活法は「結果(実績)」を見せる法律: だから「賃金格差」や「管理職の数」というリアルな数字を世間にさらす義務が強い。
- 次世代法は「約束(計画)」を見せる法律: 「これから子育てしやすい会社にします!」という**宣言(行動計画)**を公表するのがメイン。
- ※ただし、1,000人超(2025年4月からは300人超)の大きな会社になると、育休休業法によって「男性の育休取得率」という結果も公表させられる、と繋げてください。
次は、「くるみん認定」と「えるぼし認定」の具体的な基準(合格ライン)の数値について確認しますか?

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