2025年4月から施行される改正健康保険法(および関連する育児・介護休業法等の改正)の主なポイントは、**「子育て支援の拡充」と「現役世代の負担軽減」**です。
特に働く方や企業にとって影響が大きい変更点は以下の通りです。
1. 育児休業給付の拡充(「手取り10割」の実現)
健康保険そのものの規定ではありませんが、社会保険料(健康保険・厚生年金)の免除と組み合わさることで、実質的な収入をカバーする仕組みが導入されます。
- 出生後休業支援給付の創設: 父母ともに育休を14日以上取得した場合、最初の28日間について、給付率が従来の67%から**80%**に引き上げられます。
- 実質手取り10割: この期間も社会保険料が免除されるため、給付金(非課税)と合わせると、休業前の手取り額とほぼ同等(約10割)が確保される計算になります。
2. 育児時短就業給付の創設
子どもが2歳になるまで、時短勤務を選択した場合に支給される新しい給付制度です。
- 給付内容: 時短勤務中の賃金の**10%**が支給されます。
- 目的: 時短勤務による賃金低下を補い、育児と仕事の両立を支援します。
3. 子の看護休暇の拡充と名称変更
- 対象の拡大: 「小学校就学前」から**「小学校3年生修了まで」**に延長されます。
- 理由の追加: 病気や怪我だけでなく、感染症による学級閉鎖や、入園・入学・卒園式などの行事でも取得可能になります(名称も「子の看護等休暇」へ変更)。
4. 65歳までの雇用確保(経過措置の終了)
高年齢者雇用安定法の改正に伴い、2025年4月からは、希望者全員を65歳まで雇用することが完全に義務化されます。これにより、60歳以降も健康保険・厚生年金の被保険者として継続して加入する方が増えることが見込まれます。
5. 健康保険料率(協会けんぽ等)の改定
例年通り、3月(4月納付分)から各都道府県の支部ごとに健康保険料率および介護保険料率が見直されます。2025年度も医療費の動向に合わせた微調整が行われるため、給与計算時の確認が必要です。
注意点:さらなる適用拡大(2025年以降の動き)
現在、国会等で「週20時間以上働くすべての人を社会保険の対象にする(企業規模要件の撤廃)」といった議論が進んでいますが、これは2025年4月すぐではなく、その後の段階的な実施となる見込みです。
公式資料
厚生労働省の公式サイトでは、事業者や個人向けに以下のキーワードで詳細なリーフレットが配布されています。
- 「令和7年4月施行 育児・介護休業法 改正ポイント」
- 「2025年度 育児休業給付金の支給率引き上げについて」
- 「介護職員等処遇改善加算の2025年度からの運用」

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