社会保険労務士試験の「一般常識(労一)」において、**「労使間の交渉等に関する実態調査」**は、労働組合や労使コミュニケーションの現状を把握するための重要な統計の一つです。
この調査は、厚生労働省が概ね5年周期で実施しており、直近では**令和4年(2022年)**に実施・発表されています。試験対策として押さえるべきポイントを整理しました。
1. 試験対策上の重要キーワード
この統計を攻略する上で、以下の3つの視点が重要です。
- 交渉の有無と内容: どのような事項について交渉が行われたか。
- 労使コミュニケーションの場: 労働組合がない事業所での対応(労使協議機関など)。
- 労働協約の締結状況: 交渉の結果、ルールがどう明文化されたか。
2. 【令和4年調査】の主なポイント(攻略データ)
試験で問われやすい主要な数値をまとめました。
① 労使間の交渉事項(過去2年間)
「交渉があった」とする事業所において、何が話し合われたかという順位です。
- 賃金(基本給、賞与など): 最も多い。
- 雇用・労働時間(休日、労働時間短縮など): 働き方改革の影響で高い割合。
- 定年制・継続雇用制度: 高年齢者雇用安定法の改正に伴い注目されています。
② 労働協約の締結状況
- 労働組合がある事業所のうち、労働協約を締結している割合は約9割と非常に高いです。
- 締結している事項としては、「賃金」や「労働時間・休日」だけでなく、**「育児・介護休業」**に関する規定も多くなっています。
③ 労使協議機関の設置
- 「労使協議機関」(労働組合の有無にかかわらず、経営や労働条件を話し合う場)がある事業所は約4割強。
- 事業所規模が大きくなるほど、設置率が高くなる傾向があります。
3. 効率的な勉強法・解き方のコツ
A. 「5年前との比較」を意識する
社労士試験では「前回調査と比べて上昇したか・低下したか」という傾向が問われます。
- トレンド: 近年は、賃金だけでなく**「仕事と育児・介護の両立」や「定年延長」**に関する交渉・関心が高まっています。
B. 他の統計(労働組合基礎調査)との違いを明確にする
- 労働組合基礎調査: 組織率や組合員数など「数」を追うもの(毎年実施)。
- 労使間の交渉等に関する実態調査: 「何に困って、何を話し合ったか」という「中身」を追うもの(5年周期)。 ここを混同しないようにしましょう。
C. 目的条文とセットで覚える
労働組合法第1条(目的)の「労使対等」の原則が、実際の現場でどう反映されているかを確認するためのデータだと捉えると、記憶に定着しやすくなります。
今後の学習へのアドバイス
令和6年(2024年)や令和7年(2025年)の試験を受ける場合、この**「令和4年調査」**が最新の出題範囲となります。
よろしければ、他にも「労働経済」や「厚生労働白書」の中で、特に覚えにくいと感じている統計項目があれば教えていただけますか?比較表などを作成して解説することも可能です。
政府資料
社労士試験の「労一(労働に関する一般常識)」対策として、厚生労働省の最新資料(令和4年 労使間の交渉等に関する実態調査)から、試験に出やすい**「政府資料の重要トピック」**を整理しました。
この調査は、民営事業所における**「労働組合」**を対象に行われているのが特徴です。
1. 労使関係の現状(認識)
試験では「良好か悪化しているか」といった傾向が問われます。
- 労使関係の維持: 「安定的(安定+概ね安定)」と回答した組合は89.5%。
- 攻略ポイント: 依然として約9割が安定的と捉えており、良好な関係が維持されています。ただし、前回(令和3年)の92.9%からは微減しています。
2. 事項別労使間の交渉事項(過去3年間)
「何について話し合ったか」の割合です。ここは順位が重要です。
- 賃金に関する事項: 87.2%(圧倒的首位)
- 労働時間・休日・休暇に関する事項: 81.0%
- 健康管理・安全衛生に関する事項: 73.0%
- 攻略ポイント: 賃金交渉が最も多いのは当然ですが、**「雇用・人事に関する事項(61.3%)」**よりも、健康管理や労働時間の方が割合が高い点に注意が必要です。
3. 正社員以外の労働者(パート等)に関する状況
近年の「同一労働同一賃金」の流れを汲む重要項目です。
- 組合員がいる割合:
- パートタイム労働者:34.5%
- 有期契約労働者:32.4%
- 派遣労働者:0.9%(極めて低い)
- 話合いの事項: 正社員以外に関する話合いでは、**「賃金(52.9%)」**が最も多く、次いで「正社員への登用制度(38.7%)」となっています。
4. 労働争議と解決手段
- 争議の有無: 過去3年間に労働争議が「あった」組合は、わずか6.1%。
- 攻略ポイント: 日本の労使関係において、ストライキ等の争議行為は非常に低水準であることをデータが裏付けています。
- 今後の解決手段: 紛争が生じた際、今後どう解決したいか。
- **「労使協議機関での話合い」**を重視する組合が最も多いです。
5. 労働協約の締結状況
- 締結割合: 労働協約を締結している組合は90.3%。
- 攻略ポイント: 労働組合があれば、ほとんどの場合で協約が結ばれています。
効率的な直前チェック
政府資料(概況)を読み込む際は、以下の**「ひっかけ」**に気をつけてください。
- 「増えた・減った」の嘘: 労使関係は「不安定化している」という選択肢が出たら、この調査結果(9割が安定)を根拠に「×」と判断できます。
- 主語の確認: この調査の対象は「事業所」ではなく**「労働組合」**です。「事業所アンケート」である『労使コミュニケーション調査』と混同しないよう注意しましょう。
次は、この統計とセットで出題されやすい「労働組合基礎調査(推定組織率など)」の最新数値を確認されますか?

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